Son of the Smith Hard Cider 

“PLUM HAZE”

LOT: PH-2211A

November, 2022

Spec

サノバスミス プラムヘイズ

LOT: PH-2211A

Style: フルーツサイダー / Fruit-Infused Cider

ALC: 7.5%

Apples: 75% Sweet apple (Fuji, etc) 25% Bitter Sweet apple( Yarlington Mill, Harry Masters Jersey, etc)

Yeast: Multifarious yeasts (Beer Yeast, Wild yeasts, Lactobacillus, etc)

Locally Grown Plums: Robe De Sargent, くらしま, サンプルーン

With: Aging hop and Homegrown Cascade, Citra, Mosaic, etc

Story

PLUM HAZEは、リンゴの生食品種をベースに信州は東信地方名産のプルーンを混合して醸造したフルーツサイダー。自然の色彩豊かな秋の味覚を、寒さ厳しくなる冬、焚き火の炎を囲みながらゆっくりと味わうようなイメージのミディアムドライサイダーです。

 

世界ではその起源をリンゴやホップと同じくコーカサス地方に持つプルーン。プルーンはプラムの一種で別名西洋すもも。馴染みの薄いフルーツですが、信州は日本一の生産地であり、なかでも東信地域は日本のプルーン産業発祥の地です。昭和40年に旧 臼田町(現 佐久市)で栽培が始まり、現在の栽培体系の礎となりました。

 

PLUM HAZEに使用した品種は3品種。プルーンの中では最高クラスの糖度と果汁の多さが特徴のローブドサージェン。甘さと酸味・プラム本来の風味豊かなくらしま。濃厚な甘みと香り高いサンプルーン。ビタミン、ミネラル、ポリフェノールが豊富で、ミラクルフルーツとして重宝されるプルーンですが、旬が短く非常にデリケートで、生で食べられるのは収穫からおおよそ10日ほど。こうした特性により、これまで加工向けとしても用途が乏しかった果実。その可能性を追求する今回の試みは、プルーン産業の新たな未来の第一歩。

Brewer's Note

今期のPLUM HAZEは3回目のロット、過去一番大量にプルーンを使用したフルーツサイダーになります。プルーンは300kgをイギリス系専用品種(Yarlington Mill, Harry Masters Jersey)と共に野生酵母(プルーン, リンゴ)で発酵しました。

 

ワイン中の鉄を含む金属イオンは土壌由来(防除による薬剤や醸造工程でのアクシデントを除く)とされており、特にFe2+イオンは魚介類と組み合わせることで生臭みを発生し、Fe3+イオンはタンニンと結合して混濁の要因にもなります。

生臭さにおいては、鉄の濃度を1ppm以下に抑える必要があります。プルーンはそこまで鉄を多く含みませんが、大量に使用すると鉄の濃度は高まるので、生臭さに対するケアはとても重要です。

鉄の除去には、シュールリーが一番効果的であるとされ、死滅した酵母には鉄を吸着する能力があるようなので、4種類の異なる原酒をブレンドしてシュールリーしてみました。プルーン濃度が一番高い原酒では、多少の生臭さを感じたのに対し、シュールリーしてからは生臭さが消えました。

鉄に対する悪い要因をまとめてしまいましたが、アセトアルデヒドとタンニンの様なフェノール化合物の結合を触媒してくれる良いところも実はあります。

 

今回は熟成ホップを使用したフジの原酒に加えて、イギリス系専用品種のYarlington MillやHarry Masters Jerseyを使用しました。実際のところ、AstringencyやBitternessなタンニンの質が短期間でどんどん変化していきます。その味わいの変化からも、鉄が触媒として機能しているのを感じさせてくれます。熟成期間をもう少し長くしたらどのような変化があるのか、楽しみなところでもあります。去

年はバーボン樽で熟成したフジの原酒を使用してプラムヘイズを作りましたが、それは樽由来の非フラボノイド系(Gallic Acid, etc)によるタンニンの質を、鉄の触媒機能でどこまで変化できるかを実験的に確かめるため。そのため原酒はSweetであるフジ100%で試してみたのです。

 

今回のプラムヘイズは樽熟成ではなく、専用品種と熟成ホップがブレンドしたヘリテイジの要素1/4、モダンスタイル3/4の条件で遊んでみました。それぞれの違いをぜひ確かめてみて下さい。我々は定番品でも毎回違う条件で発酵しているので、いろいろ発見があって面白いですよ。

LOT: PH-2111A

November, 2021

Spec

サノバスミス プラムヘイズ

LOT: PH-2111A

Style:フルーツサイダー / Fruit-Infused Cider

ALC: 7.0%

Apples: フジ

Yeast: Wild yeast, Lactobacillus, 7号酵母, Beer Yeast

Locally Grown Plums:くらしま、サンプルーン

With: Homegrown Cascade

Aged in: Chichibu Bourbon Barrel

Story

PLUM HAZEは、リンゴの生食品種をベースに信州は東信地方名産のプルーンを混合して醸造したフルーツサイダーです。自然の色彩豊かな秋の味覚を、寒さ厳しくなる冬、焚き火の炎を囲みながらゆっくりと味わうようなイメージのミディアムドライサイダーです。

 

世界ではその起源をリンゴやホップと同じくコーカサス地方に持つプルーン。プルーンはプラムの一種で別名西洋すもも。馴染みの薄いフルーツですが、信州は日本一の生産地であり、なかでも東信地域は日本のプルーン産業発祥の地。昭和40年に旧 臼田町(現 佐久市)で栽培が始まり、現在の栽培体系の礎となりました。

 

PLUM HAZEに使用した品種は2品種。甘さと酸味・プラム本来の風味豊かなくらしま。濃厚な甘みと香り高いサンプルーン。ビタミン、ミネラル、ポリフェノールが豊富で、ミラクルフルーツとして重宝されるプルーンですが、旬が短く非常にデリケートで、生で食べられるのは収穫からおおよそ10日ほどしかありません。

また、こうした特性により、これまで加工向けとしても用途が乏しかった果実。その可能性を追求する今回の試みは、プルーン産業の新たな未来の第一歩。

Brewer's Note

今季のPLUM HAZEは、大量のプルーンと秩父バーボン樽熟成の原酒をブレンドしたフルーツサイダーになります。プルーンの野生酵母を増殖させ、長期にわたって発酵させました。

 

プルーンが持つ豊富なアミノ酸は、野生酵母の増殖によってスパイスやベリー様な香りへと変化していきます。口に含むと、果実の甘さの向こう側にプルーン果皮由来の渋みを感じます。ホップに使用したカスケードを含めて、全ての原材料をサノバスミスで仕上げた作品になります。

 

畑由来の野生酵母と市販酵母を組み合わせた発酵は非常に興味深いものです。再現性はないけれど、化学的アプローチを駆使した実験的サイダーをお楽しみください。

LOT: PD-2010X

October, 2020

Spec

サノバスミス プラムヘイズ

LOT: PD-2010X

Style:フルーツサイダー / Fruit-Infused Cider

ALC: 7.0%

Apples: シナノスイート、浅間クチーナ、フジ 他

Yeast: Traditional Belgian Abbey Strain

Locally grown plums: ローブドサージェン、くらしま、サンプルーン

Story

「PLUM HAZE」は、りんごの生食品種に、東信地方名産のプルーンを混合して醸造したフルーツサイダーです。

 

Abbey Ale Yeast由来のチェリーやプラム感、ベリーのような果実味とバランスの良い香気、プルーンを丸かじりしたような甘みや渋みが特徴。
寒い冬の夜に、仲間と焚き火を囲みながら味わう。そんな光景を思い浮かべながら仕上げた特別な一杯です。

 

実は信州はプルーンの日本一の生産地であり、東信地方は日本のプルーン産業発祥の地なのです。

 

ところが、プルーンは旬が短くデリケートで、生で食べられるのは収穫からわずか10日ほど。加工向けとしては用途が乏しいとされてきた果実ですが、私たちは今回その可能性の追求に挑みました。

 

使用したのは、ジューシーな甘さの「ローブドサージェン」、プラム本来の風味豊かな「くらしま」、濃厚な甘さと香りの「サンプルーン」。個性豊かな3品種が織りなす奥深い味わいを、どうぞお楽しみください。